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bass

【ジョン・クレイトン】

あたたかい音色、安定感、歌心、そして絶品のアルコにしびれ、
ベースという楽器が木で出来ている事を再認識させられたのでした。
そこで彼のプロフィールを紹介しておきましょう。

1952年ロサンゼルス生まれ。クラシック・ベースから音楽を始め、ジャズ・ベースは
レイ・ブラウンに師事。弱冠19才でヘンリー・マンシーニのTVショーのベーシストを務め、
インディアナ大学を75年に卒業した後はモンティ・アレキサンダーとのツアー、カウント・ベ
イシー・オーケストラへの在籍などを経験。またクラシック分野では、オランダのアムステル
ダム交響楽団で主席コントラバス奏者を数年以上もつとめていたという超才人。       

ベーシストとしてミルト・ジャクソン、クラーク・テリーなどとの共演を始め多数のアルバムに
参加、その演奏の高い評価はもちろんのこと、アレンジャ−、コンポーザーとしての名声も高
く、クインシー・ジョーンズを始めナンシー・ウィルソン、ジョージ・ベンソンなど沢山のアルバム
にアレンジや曲を提供。中でもシンフォニー・オーケストラのアレンジは素晴らしく、ナタリー・
コール、ディー・ディー・ブリッジウォーター、マッコイ・タイナーのバート・バカラック集などでは
シンフォニーのアレンジと指揮の両方を担当。またホイットニー・ヒューストンが1991年のスー
パー・ボウルのオープニング・セレモニーで歌ったアメリカ国歌も彼のアレンジによるもの。  

多くのクラシック・アンサンブルへの参加経験を持ち、98年にはLA交響楽団(ハリウッド・ボール)
のジャズ芸術監督に任命されるなど、ジャズとクラシックの両方で高い名声を得ている。   
近年はジェフ・ハミルトンとの双頭バンド「クレイトン・ハミルトン・オーケストラ」、弟のジェフ・クレ
イトン、ジェフ・ハミルトンとの「クレイトン・ブラザース」での演奏活動、ダイアナ・クラールの
グラミー受賞アルバムに参加するなど、精力的な演奏活動を行なっている。
ちなみにクレイトン・ハミルトン・オーケストラは、2002年秋に「富士通コンコード・ジャズ・フェス
ティバルで来日している。                              (2002年4月記)

(photo by みつ麿)