前に戻る

"スペシャル・エッセイ"
「スターダスト」レコーディング記

 今回はまたまたニューヨークでの録音となりました。共演はピーター・ワシントン(b)とグラディ・テイト(ds)。

 そのレコーディングで滞在中のニューヨークで徒然に書いた走り書きをアップしてみました。 ・・・まぁ、暇つぶしにでも読んでみて下さい!


(2003年2月28日〜3月9日/ニューヨークにて)

2月28日(金)
無事ニューヨーク到着。まだ雪が所々にのこっている。
[5:00pm] とりあえずサルズベリー・ホテルにチェックイン。 このホテルに泊まるのは初めてでした。カーネギー・ホールの斜め向かいという抜群のロケーション。
[5:30pm] 平川プロデューサーの所用で、一緒にすぐ近くのノーラ・スタジオへ。
[6:20pm] 今回レコーディングをするマンハッタン・ビーチ・スタジオへ。6:30〜8:00pmまで個人練習。
そしてニューヨーク最初の夕食は、平川さんと日本料理店「涼友」へ。そうです、いつもの事ですが、今回もまた初っ端から日本食ですぅ。二人で平目の薄作り、まぐろの刺身、竜田揚げ、エビフライ、しらすおろし、鴨なんそば、を食べた。(平川さん、ビールと日本酒。僕は焼酎「神の河」)
[10:30pm] ライブハウス「バードランド」へ。というのも、この日はジョン・ピザレリ・トリオ(レイ・ケネディ(p)、マーティン・ピザレリ(b))が出演していたのです。お客さんでハリー・アレンとモンティ・アレキサンダー(p)も来ていて楽しくご歓談〜。レイにモンティ・アレキサンダーを紹介してもらったのでした! 昔からファンだったので超嬉しかったですぅ!!
[1:00pm] ホテルへの帰り道、たまたま別の仕事で来ているレコーディング・エンジニアのタッキーこと滝口氏(僕の今までのアルバムをマスタリングしてくれている方です)他二名にバッタリ遭遇! 彼らはニューヨークにあるBMG(RCA)のクラシック・マスターテープからCDを作るという仕事で全く同じ時期に僕たちと同じホテルに泊まっているのです。とりあえずその偶然の遭遇が悪かった?、・・・タッキーの部屋に平川サンとなだれ込んで、3人で飲み会に突入・・・。
それにしても、3月というのに夜はかなり冷え込む。
[3:30pm] やっとご就寝〜。

3月1日(土)
[12:00pm] 朝昼食兼用で「めんちゃんこ亭」(ここはあの林家喜久蔵さんのお店)で食事。
ぼくは「めんちゃんこラーメン」平川さんは「博多ラーメン」を注文したけど二日酔いでほとんど食べられず・・・かわいそう・・・。
[1:00pm] 「キャロル・スタジオ」へ。グラディとピーターと3:45pmまでリハーサル。その後、ホテルに戻ってしばし休憩。
[7:00pm] 平川サンと二人で日本料理「伊勢」へ。鯵のたたき、ほうれん草サラダ、かきフライ、五目釜めし、ざるそばを食べた。僕は焼酎「田苑」を1杯だけ。

3月2日(日)
朝から雨・・・憂鬱だ。
お昼1:00から3:00、キャロル・スタジオで個人練習をしていたら、いきなり同じ関西出身のベーシスト、北川潔サンが入って来て、二人そろって「うわぁ〜! 何してんの〜! 久し振り〜!」と相成りました。 ・・・何でも隣のスタジオでジョン・ファディス(tp)カルテットでのヨーロッパ・ツアーのリハーサルがあるとか。いやあ、偶然とはいえビックリ!
[3:30pm] 平川サンと一緒に「センチュリー21」へお買い物に。あの今は亡きワールド・トレード・センターのすぐ隣に有るデパート。僕は今回の写真撮影用のジャケットとシャツ、ネクタイ等を購入。
夜は同じホテルに滞在中のビクターのタッキーと平川サン、ニューヨーク在住のベーシスト中村健吾クンら6人で韓国料理を食べに。健吾クンもコテコテ関西出身者ということで話が異常に盛り上がりました。
そして10:00pmご就寝・・・zzz

3月3日(月)
いよいよレコーディング当日だ。スタジオに行くまでの道のりがとにかく寒いのなんの!
11時半頃にスタジオに到着。音を録り始めたのが12時半頃。8曲録音して5時過ぎに初日が終了。タッキーこと滝口氏もスタジオに来てくれた。
夜はイーストビレッジの蕎麦屋に・・・というか、店の名前が「SOBA−YA」って・・・そのままやん!
みんなで「おしんこ盛り合わせ」「海草サラダ」「地鶏の竜田揚げ」「まいたけ天ぷら」「もり蕎麦」「ミニ海鮮丼」などを食べた。平川サンとタッキーは日本酒飲みまくり? 僕は明日もレコーディングが有るので禁酒、禁酒・・・・・

3月4日(火)
レコーディング二日目。いまいちの体調・・・神経が高ぶっているせいか、眠れなかった・・・。ホント、二日ともベストの状態にもっていくのは難しい・・・とは言うものの、そんなことは言ってられない。頑張って夕方には録り終えた。
この日はケニー・ワーナー(p、arr)が平川さんに会いに・・・そしてハリーも来てくれた。
終わってから、またまた「伊勢」へ。
レコーディングが終わったので焼酎をボトルで注文! ・・・皆で軽く空けた。それにしても日本だと千円〜二千円ぐらいでキープ出来る焼酎が65ドル(約8千円)とはチトお高い。と言うか、無茶苦茶高いわぁ!!!
その後は平川さんのお部屋に集まり、また飲んだ。

3月5日(水)
 あ〜ぁ・・・朝から雨・・・こちらの天気予報はホントに当たる。 今日は写真撮影の予定だったのに中止・・・残念。明日は午前中雪だとか・・・写真が撮れない・・・。
仕方がないのでショッピング! シャツにジャケット4着、靴2足、CD、などを買った。
夜はしゃぶしゃぶを食べに「しゃぶしゃぶイースト」へ。(そ〜のままの名前やん!)
その後、ハワード・アルデン(g)がたまたま僕らのホテルのまん前にある「シェリーズ」というバーに出演しているということで平川さんとハリーと一緒に聴きに行ったところ、何とたまたまお客さんでケン・ペプロウスキーが来ていて思いっきり盛り上がりました。ケンの彼女も気さくで可愛かったなぁ・・・。
それとハワードのグループに何とウォーレン・バッシェ(cornet)が・・・紹介してもらって僕達の席に。大好きなプレイヤーなので、会えてムチャクチャ嬉しかったなあ! それにしても明るくて面白い人だった。(その時の模様はCDのライナーノーツに書いてますので、ぜひそちらを参照してねん)・・・ほんま、おもろい人やった!
そうこうしていると、ノーラ・スタジオのエンジニア、ジムも来た。この人もまたユニークな方。
極上の音楽と楽しい仲間とお酒・・・これぞニューヨーク!という夜でした。

3月6日(木)
この日は長期予報で雪だと言ってた通り、やっぱり雪だ・・・しかも積もり始めてる・・・。今日も写真撮れそうにないなぁ・・・ガクッ・・・。
[12:00pm] ホテルのロビーでハワード・アルデン(g)夫妻と待ち合わせてランチをしに「しゃぶしゃぶイースト」へ。
平川さんと一度行っているし、ホテルからも歩いて3〜4分・・・のはずが、かなり雪が降っていて、その上、積もっていて歩くだけでも大変。ハワードが5月に日本に来るのを楽しみにしてるみたいで・・・
【ミツアキ】「ウディ・アレンの映画『ギター弾きの恋』の中から演ってねっ!」と言うと、
【ハワード】「OK! 喜んで!!」
なんでも、ショーン・ペンはまったくギターを触った事も無かったらしく、ハワードが3ヶ月間も教えたんだって! また詳しい事は5月のハワード&ハリーのライブで皆様にお話できるかな。
[2:00pm] いったんホテルに戻って、斜め前のカーネギー・ホールのスーバニア・ショップへ行ってお土産を購入。オシャレな音楽物グッズがたくさんあってゴキゲンなお店!
その後、ニュージャージーのショッピングモールまで足をのばしてお買い物。気に入ったカメラバックがあったので購入・・・しかもスーツをまた2着も買ってしまった。
[6:30pm] ホテルに戻ると滝口ちゃん(ビクターのレコーディング・エンジニアのタッキー)から電話があり、ディナーを一緒にする事に。またまた中村健吾クンも合流、彼のお薦めの韓国料理のお店に。ここの「チゲ鍋」は最高だった!
健吾クンと別れて、滝口ちゃんと杉本さん(同じくビクターの方)と昨夜と同じく「シェリーズ」で一杯・・・。

3月7日(金)
朝からやっと良いお天気だ。
[1:00pm] フォトグラファーの高橋サンと6番街の22丁目で待ち合わせ、適当なところを見つけて撮影を開始しようということに。ところが、どこもかしこも昨日の雪が残っていたりで、なかなか撮影場所が決まらなかった。
その上、恐ろしく寒いのに僕自身はコートやマフラー無し・・・アルバムの発売時期に合わせた服装だから仕方がないのです。超のつく寒さに耐えながら、なおかつ吐く息が白くなるのでなるべく息を止めないといけない・・・という厳しい状況。途中「ダイナー」(日本でいう喫茶店みたいなもの?)でコーヒーと暖をとったりしたが、体はすっかり冷えきった。ニューヨークでもこの時期のこの寒さは珍しいとの事だった。
それでも何とか夕方には撮影無事終了。
夜はイタリアンでお食事。

3月8日(土)
朝一番でアウトレット・モールの「ウッドベリー・コモン」へ。 またまたアルマーニのジャケットを買ってしまった・・・。
夜は、前から一度行ってみたいと思っていた42丁目の「吉野家」へ。日本とはかなり違うメニューで、ビーフボール(牛丼)はサイズがレギュラーとラージしかなく$3,75と$5,29・・・味噌汁、おしんこは$1,39、その他にチキンのテリヤキ丼やベジタブル丼、クラムチャウダースープ・・・など豊富。味は微妙に違うけど、ほとんど日本と同じか。値段的には日本の方が安いけど、ニューヨークの方は若干、量が多め・・・でもいわゆるニューヨーク・サイズじゃないけどね。

3月9日(日)
[12:00pm] 知人のパット・フィリップス&エトーレ・ストラタ夫妻とランチをした。奥方のパットはカーネギー・ホールなどで数々の名コンサート(ジョージ・シアリング、ステファン・グラッペリなどそうそうたる人達!)を行なっている敏腕女性プロモーター&プロデューサー、御主人のエト―レは有名なクラシック音楽家。2人ともニューヨークの音楽シーンでは有名な人だが、とても気さくで、音楽談議を始め色々な話題で話がはずむ。
その後、ダウンタウンにプライベート写真を撮りに。
夜は日本料理の「写楽」でお食事。ここは前から何度か訪れているけど、本当に料金もリーズナブル、味もまあまあいける。焼酎にカレーそば、お寿司、クリームコロッケ、ステーキ、玄米ごはんに味噌汁。デザートはグリーンティ・フォレスト・ケーキ・・・
・・・ニューヨーク最後の夜もおいしい食事で閉めることができて、今回のニューヨーク滞在も充実感に包まれて無事終了!